アートの話

【創造性を育む】ハイコンセプト〜新しいことを考え出す人の時代〜【山梨・絵画教室】

こんにちは!山梨にアトリエを構えるDIYアートラボ(絵画教室・アート&デザイン教室)「アトリエミライ」です。

今回は、アートやアートシンキングにも関連する、創造性の大切さを感じることができるお勧め本をご紹介したいと思います。

ダニエル・ピンク著の「ハイコンセプト〜新しいことを考え出す人の時代〜」です。
全350ページのものです。

ハイコンセプト〜新しいことを考え出す人の時代〜

2006年に発刊された本で、もう20年近くなりますが現在を予想したかのように今読んでも学びの多い本です。

これまでにも増して不確かな時代ということで、大人だけでなく子供にも読んでほしい一冊です。

あらすじと目次

21世紀にまともな給料をもらって、
良い生活をしようと思った時に何をしなければならないか?

この「100万ドルの価値がある質問」に初めて真っ正面から答えを示した、
アメリカの大ベストセラー。

本書には、日本人がこれから一番身につけなければならない
『右脳を生かした全体的な思考能力』と
『新しいものを発想していく能力』

そしてその実現の可能性を検証する左脳の役割などについて
わかりやすくまとめられている。

これからは、これまでの思考の殻を破った
「ハイ・コンセプト(新しいことを考え出す人)の時代」
であり、
本書は、そういう「突出した個人」が持つ「六つの感性」の磨き方を示している。

■目次

第1部 「ハイ・コンセプト(新しいことを考え出す人)」の時代
なぜ、「右脳タイプ」が成功を約束されるのか
これからのビジネスマンを脅かす「3つの危機」
右脳が主役の「ハイ・コンセプト/ハイ・タッチ」時代へ)

第2部 この「六つの感性」があなたの道をひらく
「機能」だけでなく「デザイン」
「議論」よりは「物語」
「個別」よりも「全体の調和」
「論理」ではなく「共感」
「まじめ」だけでなく「遊び心」
「モノ」よりも「生きがい」

本の内容で気になった箇所にコメントしていきます。

「プロフェッショナルといいえども安泰ではない」P 13

本の冒頭の方にあった言葉、「プロフェッショナルといいえども安泰ではない」が印象に残りましたのでそれについてコメントいたします。

ミライ先生

たしかに!今の時代はこれをやっておけば安泰ってものはない。
安泰という言葉そのものがもう古い言葉になっていますね。

とはいえ、安泰が揺らいでいる世の中になっても、安泰や安心安全を求めているのには変わりないですよね。

一見能動的に見える

「安泰なんてない世の中を生き抜く能力が欲しい・・・」

という思いも、「生き延びたいから・・」という側面からみると、安泰はやはり必要とされていますね。

そんな人間の心や今の世の中をみると、生きていく自信やどんな世の中になってもクリエイトしていける、どうとでもなる能力みたいなのが今は求められているのかもしれません。

「既成概念にとらわれない流動的思考、臨機応変さは強さ」P15

  • 既成概念にとらわれずに新しい視点から物事をとらえ、新しい意味づけを与えていくこと。
  • 人間は右脳主体の頭を使って、反復性のないことを「発想」することができる。
  • 困難にぶつかれば突破することができる。
  • 誰にも思いつかないことをいうことができる。
ミライ先生

流動的思考は柳の木に似ていますね!

直立不動(既成概念がちがち)だとぽきっと折れてしまう。
柳のようにしなやかに、概念にとらわれず新しい視点から物事を捉え意味付けしていく流動的思考、臨機応変さはしなやかな強さと言えますね。

ミライ先生

強いのは固いものだけじゃない。柔らかいのは強い!

そして、発想力もその強さの一つですね!

可能性を思いつく力。多次元的に考えられる力。そういったものをどんどん育てていくことはまさに多様性を育てることになりますね。

最近はSDGS(持続可能な社会)という言葉や多様性(ダイバーシティ)という言葉が出てきており、ますます既成概念にとらわれない流動的思考が求められていますね。

個人的には真新しい言葉や流行に乗っているわけではなく、単純に人それぞれの多様な角度からの発想や発言が大好きです。

そしてそれはコンピューターではできないことだと思います。

それにAI時代といえども、予測しない出来事からの発見ができるのは人間だけだと思います。

ほとんどの偉大な発見は地道な実験から生まれたのではなく、或る日突然降って湧いてきたかのように起きたのですしね!(それをセレンディピティと言います)

AIが認識しているようなパターンや実験だけでは進化しない。

だからこそ、多様な発想や一人一人の違いがあることが、どんなに大事なことかと思います。

右脳や直感を育てたいという思いは生存本能!?(P24)

また、この本では、日本人が育てなければいけない能力として以下のことが挙げられていました。

  • 「右脳を生かした全体的な思考能力」
  • 「新しいものを発想していく能力」
  • 「実現可能性を検証するための左脳の役割」

コロナ禍では今まさに「常に答えがあった世界」から「答えのない世界」にいて、どうやって生き抜いていくのかを色々な方が考えながら過ごしていることと思います。

そんな中、教育では右脳や直感を鍛えることは今まで以上にもっと大切にされていくべきと思います。

最近はプログラミングが授業に取り入れられていますね。

それはこれまで私たち大人世代がパソコンが授業を新たに受けるようにになったのと同じ流れで、次はプログラミングのスキルをあたりまえに身に着させる時代が来たのだと思います。

しかしながら誰もがプログラマーになる世の中を目指しているわけではありません。

もう一つの目的「小学校段階における論理的思考力や創造性、問題解決能力等の育成」のほうが本質的に育てるべき能力になると思います。

こうした時代の流れで、右脳や直感を鍛えようというのは、一種の生存本能なのかもしれません。

ゴキブリやネズミが大地震の時自然とねぐらから逃げ出すのと同じくらいの生存本能として、「右脳や直感を鍛えなきゃやばい!」という感覚を、勘のいい人は感覚的、直感的に感じているのかもしれません。

創造性独創的発想力をみにつけることは、答えがない時代において自ら考える能力をもつという最も大切な側面です。

新しい時代を動かしていく力は、これまでとは違った新しい思考やアプローチ!P28

これまでと違うものの考え方やアプローチが必要となっていることについては、コロナのこともあり、多くの人が、感じてきたことと思います。

安心安全は虚像

そもそも日本は地震が多いので、自然の無常についての感性があります。

心のどこかで「絶対的安全・約束された安泰はない」と感じながら生きていることと思います。

それなのにも関わらず、新しい思考やアプローチを冒険できる力や意識は一部の人にしかありません。

ほとんどの人が、だいたいの安全無難を選びたくなるし、安全になるための努力には意味が見出せるけど、どうなるか完全にはわからないことへ注力できる人は起業家か投資家ぐらいしかいないように見えます。

そうはいえども、人が人並み以上に平和に暮らせ、文化も食事も、生活も、死に至るほどの状況ではなくみなさん普通に暮らせているのが今の世の中(少なくとも日本では)。

やろうと思えば何でもできる時代や世の中にいるのが私たち日本人です。

そのくらい物質や文化面で恵まれているので、実は精神的に幸せで生きる充足感の方が求められている気がします。

だからこそ、心と向き合い、外にはないもの、つまり自分を深ぼる自分を直視して自分と対峙してどう生きるか、情熱を持って生きれるか、幸せを感じて生きれるか・・・そこがものすごく重要になっていると感じます。

SNSで他人のいいところばかり見えたり、憧れが増幅しやすい時代ですが、青く見える他人の芝生も、本当に青いのかはわかりません。

お金をいくら持っていても不幸な人はいますし、いくら欲しいものが手に入っていて、仕事も充実していても虚無感の拭えない人も多くいると思います。

そんな飽和状態の世の中が次に進むべき新しい進化にむけて何かできることがあるとしたら

人と比べず、自分で考えることができ世の中の人と自分という存在をシェアできるかどうかではないでしょうか?

そして、問題や壁にぶち当たっても、いかにそこで柔軟な発想や自分の心を健康に保つための前向きな思考や発想をできるかどうか・・・

それが重要な能力&創造の一つになってくると思います。

まとめ

ということで、ここまで

  • 安泰は無い世の中、今の時代をどう生きるか?
  • 創造性や柔軟で臨機応変な発想力をもつことの大切さ

について本からの学びと私のコメントをしてまいりました。

まだ続きがあります。そこにはデッサンやアートの話も入ってきます。

次回投稿したいと思いますので、読んでいただけましたら幸いです。

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  • この記事を書いた人

ミライ

子供と大人の絵画教室(アートスクール)と インテリアアートのサイトを運営。 【好きなもの】建築、美術、映画、お笑い 【好きな食べ物】インドカレー、スパゲッティ、唐揚げ、うなぎ 【好きなスイーツ】ムース、タルト 【趣味】語学、読書、占い

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