こんにちは!山梨県南アルプス市にある絵画教室『DIY ART LABO アトリエミライ』です。
夏休みももう終わりですね、みなさんもたくさん出かけられたでしょうか?
アトリエミライでは美術について色々と色んな方面から皆さんにシェアできたらなと思い、美術館へおもむき、いろいろな展示からの学びを皆さんにシェアしたいと思います😃
今回は20世紀から21世紀のイギリスの画家、芸術家のデイヴィッド・ホックニーさんの展示のレポートです!
目次
デイヴィッド・ホックニーとは
プロフィール
1937年、イギリスの中部にある工業都市ブラッドフォードに生まれる。
16歳から20歳まで美術学校に(火)。
22歳〜ロンドン王立美術学校
以降60年以上、絵画、版画、写真、映像等様々な作品をつくる。
有名なのはプールの絵、光と水の一瞬の色や姿をアクリル絵の具で表現した鮮やかで平面的な絵。
様々な技法に興味をもって実験をしてきたホックニーさんは、2010年にiPadを手に入れるとそこでも、同じように水や光など、風景に潜む、刻々とした変化の姿を捉える作品を生み出している。
2018年11月にはクリスティーズ・ニューヨークで行われたオークションで1972年の作品『芸術家の肖像画―プールと2人の人物―』が9031万2500ドル(約102億4459万円)で落札された。
湧き出る創作意欲・86歳の画家ホックニー
デイヴィッド・ホックニーといえばプールの絵が有名ですが、こちらは一枚参考に載せておきましょう。
ちなみにこちらの絵は100億円ほどで落札された絵です。ホックニーさんの凄さがわかると思います。
私はホックニーさんを知ったきっかけは、おじいちゃん画家がiPadですごく精力的に絵を描いているという話をどこかで聞いたところからでした。
今回、大規模個展「デイヴィッド・ホックニー展」が東京都現代美術館で開かれると知り、色々な年代の絵も見てみたいことから早速みに行くこととしました!(7月にみに行きましたよ!)
デイヴィッド・ホックニーさんの来歴や詳しい情報はWikipediaや検索で出てきますので、そういったページをみてください。
アトリエミライのブログでは「デイヴィッド・ホックニー展」を見て気づいた点や、素晴らしいなと思う点、絵を描く皆さんや生徒さんが参考にできる点、を絵を描く人、教える人の目線でシェアしたいと思います。
撮影化の箇所は写真を撮りましたので、それを題材にお話ししますね!
ホックニーさんの心に響くことば
その前にホックニーさんのことを調べる中で見つけた良い言葉をシェアします!
画像を作るのは人間の本能なんだ。だから子供は落書きをする。
幼い頃から絵を描き始めるんだ。
引用:https://www.seigensha.com/sp/historyofpictures/movie6.html
世界はとても美しいが、ほとんどの人はあまり見ていません。
歩くために目の前の地面を見つめるくらいで、強烈に物事を見ているわけではないのです。
でも私は違います。
引用:https://www.tokyoartbeat.com/articles/-/david-hockney-lightroom-news-202305
スッキリと落ち着いた写実的な絵も書かれたり、現代的な絵も描かれたり、色々なスタイルと技法を経てきたホックニーさんが今アイパッドという日常の画材を使って描く、風景、奇抜さを狙ったわけでもないのに、なぜか新しく新鮮に感じる、アイパッド絵等をみていきましょう!
自然を捉える、風景を捉える、新鮮に、ビビットに…
テキスタイルデザインのように鮮やかで大胆なフォルムとパターンの絵です。
単純な形の反復に見えますが細やかに色々な要素や色彩で描かれています。
迫力があるのは大きさはもちろんのこと、やっぱり絵の密度と色合いのコントラストのせいでしょうか?
普通の人なら疲れてもうやめてしまうと思いますがどこまでも楽しく緑色一つとってもいろんな色で描かれており
疲れたりしないでずっと描き続けているんだろうな、これでもう終わりっていう限界がどこなのか、それが絵の迫力や完成度につながるなと改めて思います。
ツールにとらわれないで純粋に描く、Ipad絵
ホックニーさんのブラシ使いの大胆さ
ブラシやパターンの使い方はものすごく大雑把なのですが全体に遠くから見ると広々とした景色全体が写真のように見えます。
近くで見るととても大まかなのに、世界にある具座ばなや光と影、木のシルエットや色々な植物・・・それぞれがきちんとその景色に存在するんだなあとリアルに感じます。
iPadで描かれた絵ですが、写実的な風景画と何ら変わりないと思いました。
ツール変われどどこまでも絵として純粋に描く。古典のような感じもします。
Ipadでも色の置き方はアナログの画材と一緒!
鮮やかなブルーと花、緑の色彩の様子がまるで印象画のようです。またはゴッホのよう。
大胆に表現された風景なのにリアル
液晶のビビットな色彩ながらもなぜかとてもリアル。目を薄めに開いて遠くから見てください。実際の景色に見えてきます。
ざっくりとしつつも対象をあくまでも自然にありのままに描いているので規則的なパターンを大雑把に使ってあっても自然に見えます。
垣間見えるこれまでの作品のテイスト、作者の筆跡
初めて見る方にはざっくりと大まかに描いていているようにしか見えないかもしれませんが
ホックニーさんの代表的なプールの作品のタッチや色彩を感じます。
一つの題材でもこんなに描いている!
まとめ
お年をとっても技法にとらわれず絵を描く。変わりゆく日常の陽の移り変わりや景色の移り変わりといったシンプルで身近な日常的なな題材を描かれている中でもこのように新鮮に映るのは、ホックニーさんがありのままの景色を新鮮にいつまでも感じ取って描こうとしているからでしょうか。
奇をてらうことなく、純粋に描いている中にあるパワフルさと無邪気さと新鮮さに、なんだかもっと純粋に絵を描くことを楽しんだらいいんだよ、人間の営みなのだからと言われているような感覚になりました。
見に行ってとてもよかったです。
皆さんにも描きたい衝動や描きたいものを大事にしてほしいなと思いました。